確定申告は必要?不動産クラウドファンディングの税制を徹底解説!

不動産クラウドファンディングの基礎

ただでさえ投資は難しい印象があるのに、投資に関わる税金って更に難しいイメージがありますよね?

この記事では不動産クラウドファンディングの利益にかかる税金についてまとめています。

勉強してみると意外と簡単なのでしっかり理解しておきましょう。

なお、本記事では、多くのファンドが採用している匿名組合方式での税制を解説しています。

税制を理解して快適な不動産投資ライフを送りましょう!

この記事でわかること
  • 不動産クラウドファンディングの利益にかかる税金制度について
  • 何%が利益から徴収されるか
  • 確定申告が必要かどうか

不動産クラファンの利益は雑所得!

不動産クラウドファンディングでは、ファンドに利益がでると、投資家が出資した元本に対して分配金が支払われます。

この分配金(投資家の利益)は税制上、雑所得として扱われます。

雑所得とは?

国税庁のHPによると、

雑所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得および一時所得のいずれにも当たらない所得をいい、例えば、公的年金等、非営業用貸金の利子、副業に係る所得(原稿料やシェアリングエコノミーに係る所得など)が該当します。

とあります。

ちょっと何言ってるかわからないです、、、

『不動産クラウドファンディングの利益って不動産所得じゃないの?』と不思議に思うかもしれません。

不動産クラウドファンディングでは、投資家はファンドに出資し、ファンドが不動産を運用することで利益をだし、出資金の見返りとして分配金がもらえます。

投資家は直接不動産投資している訳ではなく、ファンド(事業者)に投資して利益を得ているため不動産所得になりません。

難しいことを言いましたが、匿名組合方式の不動産クラウドファンディングの利益は雑所得として扱われることだけを覚えておけば問題ありません。

  • 不動産クラウドファンディングの利益は不動産所得ではなく雑所得として扱われる

何%の税金が徴収されるの?

不動産クラウドファンディングの利益である雑所得には所得税と復興特別所得税(0.42%)が課税されます。

そして、雑所得は総合課税の対象であり、給与所得など他の所得との合計額で課される税率が変わります。

以下の所得税率の計算表をご参照ください。

課税される所得額税率
0.1〜194.9万円5%
195.0〜329.9万円10%
330.0〜694.9万円20%
695.0〜899.9万円23%
900.0〜1799.9万円33%
1800.0〜3999.9万円40%
4000.0万円〜45%
所得税率計算表

1800万円以上を稼ぐ高所得者は一考する余地がありますが、それ以外の方は他な投資手法と同等の税率が課されると考えてよいでしょう。

  • 雑所得は総合課税の対象で所得額で税率が変わる
  • 不動産クラファンの利益には他の投資手法と同等の税率が課される

分配金は源泉徴収されることが多い?

事業者やファンドに依りますが、基本的に不動産クラウドファンディングの分配金は源泉徴収された上で投資家に配分されます。

この時の税率は、所得税(20%)と復興特別所得税(0.42%)で20.42%の場合が多いです。

所得税が取られすぎている場合(=所得が329.9万円以下の場合)があり、そのような方は確定申告を行うことで還付金を受けることができます。

雑所得に含まれる他の例は?

雑所得には、以下のような所得が含まれます。

  • 公的年金による収入
  • 仮想通貨の売買による利益
  • FXなどの金融取引による利益
  • アフィリエイトによる収入
  • 副業による収入 etc

また、株式やReitの取引により得られた利益は申告分離課税の対象であり、他の所得とは別途税率が定められています。

富裕層が株式投資に勤しむのは申告分離課税を選択できるからです。

  • 富裕層には不動産クラファンよりも株式投資がおすすめ

確定申告は必要なの?

確定申告には難しいイメージがあり、出来れば避けたいと考えている方も多いのではないでしょうか?

確かに、e-taxを利用することでスマホから申請できるとは言え面倒な作業です。

しかし、不動産クラウドファンディングの利益が含まれる雑所得は基本的には確定申告が必須となります。

確定申告が必要ない場合

雑所得が20万円未満の場合は確定申告が必要ありません。

ここでの雑所得とは、不動産クラウドファンディングだけが対象ではなく、副業の収入など全ての雑所得の合計が20万円以下であれば確定申告が必要ないという意味です。

ただし、例え雑所得が20万円以下でも確定申告した方がお得なケースも存在します。

  • 雑所得の合計額が20万円以下の場合は確定申告が免除される

確定申告した方がお得なケース

総合課税対象の所得が329.9万円以下の場合は確定申告することで還付金を受け取ることができます。

これは事業者が源泉徴収した所得税(20%)が払う必要のある5%又は10%よりも高いためです。

対象となる方は積極的に確定申告しましょう。

まとめ:確定申告は基本的に投資家の味方!

以下に本記事のまとめを記載しました。

不動産クラウドファンディングの税制
  • 匿名組合方式の不動産クラウドファンディングの利益は雑所得である
  • 20.42%が源泉徴収された状態で分配金を受け取ることが多い
  • 所得税は累進課税の為、所得の高低により税率が変わる
  • 雑所得が20万円以下の場合を除き確定申告が必要である

確定申告は面倒ですが税制や経費処理について学ぶ良い機会になります。

ふるさと納税などサラリーマンでも確定申告で得する事例が多いので、余裕のある方はぜひ挑戦してみてください。

個人的には雑所得の額に関わらず確定申告してみるのがオススメです!

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